
雲ひとつない晴天のもと、青々としたはらっぱを
笑顔の人々がスローモーションで横切っていく
ハイカラなおばあさんと、古いカメラを持った女の子が
追いかけっこしている
麦わら帽子をかぶった男たちは
桜の下でざるそばを美味しそうに食べている

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さびついた足踏みミシンと鉄のアイロンがぶっきらぼうに転がっている
でもこの古い学校は生きている
日射しがさす木の廊下を歩くと
窓の外にいる笑顔の人と目が会う
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サイフォンコーヒーを入れてくれる小屋で、
私はずっと前から知っていたひとにはじめて会う
小屋の裏には菜の花が咲いている
「今日は最高の日です」
と
ギャラリーの主は頬を上気させて言う
まるで善人しかいない国みたいじゃないか


星ヶ丘という出来過ぎた名の駅のホームで
私はいっこうに来ない電車を待つ
ホームの上に桜が、花のままぽたぽた落ちる
ふとんをたたく音が町にひびきわたり
それを合図に私は気が遠くなる
この木のベンチの端に座っている
私にひどく似た背格好の女は誰だ
まるで生まれる前から知っているような
と思ったら姉だった
あれはあの日あの時だったからなのか
私は何か夢をみていたような気がする