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[金沢(北陸)]  


金沢(北陸)

あうん堂
金沢市東山3-11-8  10:30〜19:00  水木休
http://www.aun-do.info/

いわゆるひがし茶屋街のメインストリートではなく、大通りを渡った向こう側の住宅街の中にひっそりとあります。古本屋との融合カフェ。

北欧調でモダンな店内なのに、やってるのが古本屋さんらしい中年夫婦だというのがいいですね。

豪華なことに、ここでは二三味珈琲(もう金沢カフェは二三味だらけです)と、中川ワニコーヒーと、金沢の老舗・チャぺックのコーヒーと、3種類から選べます。めずらしくワニさんのコーヒーも今あるとのこと! もはや都内でも幻となりつつあるワニコーヒーがこんなところで飲めるとは。

本のセレクトは、特にマニアックに片寄ることもなく、かといって散漫すぎず。私はひととおり物色したのだけど、1冊も買いませんでした。なぜなら。なんとなく本棚の中身が私のそれと似ているからなのです。そうじゃなくても、私が東京にいる間図書館で数えきれないほど借りた本たちと、かぶっているものが多い。

カフェの女主人は、雨の中大変やったやろ、としきりに私を気づかってくれました。私の本棚にありそうでない本、また探しにきっと来ますからね。

collabon  (こらぼん)
金沢市安江町1-14  11:00〜20:00  火休
http://www.collabon.com/


ちいさなうつわなども販売しています。

横安江町は、私が小さい頃からすでに渋さを放った商店街で、密かに素敵だなと思っていました。
そのアーケードの中に、木の引き戸もなつかしい、カフェ&ギャラリーが。
柱時計がしずかに時を刻む静かな空間で、二三味珈琲がいただけます。おまけについてくるおかしもかわいい。メニューはのみものと、おしるこ。

私が行ったときには絵画と木工の2人展をやっていました。展示スペースを大胆にひろげて、カフェ席はちゃぶ台ひとつしかなかったのですけれど、これは展示によってレイアウトが変わるのだそうです。
この建物、以前は下駄やさんだったのだそう。


2006年7月の日記に追記を。展示をやっていない時のほうがカフェとしてはおすすめです。

サロン 粋 (さろん すい ※2004年6月閉店)
金沢市新竪町3-37  18:00〜26:00 (土:12:00〜26:00 日・祝:12:00〜18:00) 月休
http://www.sui-label.com/guest/

アスペクト編「カフェの話。」にも登場し、おそらく全国的にも有名になったカフェ。金沢にもかろうじて「町家?」といった感じの奥に長い建物があるのだけど、ここもそう。昔はボロボロの文房具屋さんだったとか。新竪町商店街というところは私が高校生のころからぼちぼちと古着やさんができていて、当時からなんとなく好きなエリアだった。今でも急速に発展したということもなく、いなたい骨董屋が軒をつらねている。
grafがデザインしたミニマムな外観とインテリアは、通りにすっとなじんでいて、それほど目立たない。地元の人には、むしろあまり認知されていないと思う。なにしろ、金沢はすっかり車生活の町だから。でも、このへんぴな商店街にひっそりあるくらいがちょうどいいんだろう。私が行ったときは「ミュージック丼」という、青山スパイラルの人が選曲したCDとランチのセットメニューがあり、力のぬけた夏っぽい選曲が好きで、今年も愛聴している。109裏の雑貨屋「rally」と同様、金沢のカルチャーの発展に尽力し、イベントも数多く企画しているお店。何かを誰かと生みたいというパワーは、むしろ地方で情報飢餓状態にあるほうが強いのかもしれない。

※2003年夏現在、平日は夜のみの営業になったようです。

茶房 ゴーシュ 
金沢市東山1-16-5 TEL:076-251-7566 10:00〜23:00(日祝〜19:00)火・第2水曜休

地に足がついている。

金沢はレトロな喫茶店でいい店もあるけれど、近年ボコボコと増えている「カフェのような店」で、全国区にお薦めできるところは、少ない。

カフェのような店。カフェのうわずみだけをさッとすくって、コラボレイトというきこえのいい言葉のもとで、何もかも半端でしかない店。

金沢きっての花街、東山。観光客とともに人が路地を堂々と歩ける。
私の大好きな東京では、歩くことは当たり前のことだけど、地方では堂々と人が道を歩ける場所が極端に少ない。私は車社会が嫌い。人が歩かなくなったら街は死ぬ。

歩いてふらりと行けるのがカフェであってほしい。

100年前の町家に、選び抜かれたアンティークの家具。サイフォンコーヒー。
「長沢ねえさん!」と叫びたくなるような、賢治好きにうれしい本のセレクト。
人の自然な生活に沿った営業時間。何時でも食べられるごはん。おかみさんのプロの接客。
観光客も地元民も、座敷やカウンターをセレクトしてくつろげる。
父と行ける。
カフェとして当たり前であってほしいことをすべて満たした店。

ゆるがない世界観と美意識。地に足がついている。
すべてが洗練されているわけではない。
観光客のおばさんでも入りやすいような、古都の民芸っぽさも確かにある。

ほとんどのカフェがここ2〜3年のうちにオープンして、次々と消えていく。
でもゴーシュの灯りは消えないと思う。
これに勝ることがあるだろうか?

能登カフェ 
七尾市能登島町八ケ崎町6-6 TEL:0767-84-1173  10:00〜17:00  火休
http://www.notocafe.com/



田舎道の途中にあるふつうの日本家屋なので、何度も通り過ぎてしまった。
音楽の流れない空間では、波の音しかきこえない。 能登島でも東のほうなので、外海は荒いのだ。
コーヒーは300円。コーヒーチケットもあり、近所のおばあちゃんも通っているらしい。
だって島には喫茶店らしい喫茶店だってないのだから。
平日はランチもある。休日もおにぎりセットなどの軽食がある。どれも安い。

スローライフとか、田舎暮しとかいわれると 、もちろん複雑な気持ちになるのだけれど 、よくわからないが憎悪すらおぼえるが、
ここは単純に、島に必要な店といえるだろう 。

この店には看板犬、ハリーくんがいる。
私が玄関を開けた瞬間に、満面の笑みで出迎えてくれた。
ときどき、ご主人さまを追い掛ける以外は、みごとにおとなしく、じっと頭を撫でられている。
人間の目に近いアーモンド型の目を見ていると、 もし私がこの子の飼い主だったら、もしかしたらこの子のために命を賭けるんじゃないだろうか 、と思うくらいの犬だった。
子供が苦手だそうだ。
私も自分が犬だったら子供は嫌いだ。   

 (2006年5月)

純喫茶ぼたん (2006年2月14日 閉店)
金沢片町 エルビルとなり 

写真だけあれば私の説明などいりますまい。誰がシャッターを押しても沼田元気になれます。金魚、別珍の椅子、ステンドグラス…
ビクターの球型スピーカーがぶらさがっているものの、現在は音楽喫茶的色合いは弱く、ふつうにサラリーマンが居眠りしています。
見てくださいこのペーパーナプキンに冷蔵庫の「B」のロゴ!
創業がいつなのかは不明ですが、古い喫茶店はなにも「でもしか」ばかりではなく、創業当時のしっかりした美意識がはっきり見られるお店が実は多いということに気づきました。現在カフェを開業する若者も見習うに余りあります。
珈琲とババロアのセットは680円。ムースのような舌触りと甘酸っぱいオレンジの風味が調和した絶品です。

少女のころから通称「まち」(金沢の中心部。自分の住んでいるところは村であるという自覚が)へ行くときには、バスにのって30分ほどゆられて、いよいよ近付くころにこの喫茶店のかわいい看板が見えたのです。「music & coffee BOTAN」…襟のとがった古着で身をかため、ひとりで夕暮れのバスに乗って生意気なアウトサイダー高校生をやっていた頃、この看板はまだ秘密をたくさん隠した大人の都会の世界の入口でした。

大人になり、いくつかの魔法はきえ、夜は永遠に続くものではなくなり、金沢があまりに小さな地方都市のひとつにすぎないことを知った今、私はようやくこの扉の中に入ることができました。が、店内は魔法でした。時が止まっているのですから。

 

 

純喫茶 雷鳥(らいちょう 2006年6月 火災のため休業)
富山市西町4-14 TEL:076-423-6293

曽我部恵一さんも以前アコースティックライブを行ったという純喫茶。

赤い別珍の椅子、広くて段差のある構造、シャンデリア、観葉植物、たくさんの造花、三角に折った紙ナプキン、そして紙ナプキンでくるんだスプーンとフォーク。老夫婦は憩い、おばさまはおしゃべりに花が咲き、おじさんはひとりでマンガや週刊誌をひろげ、若者がピラフやオムライスを食し、子供達はホットケーキやプリンアラモードに夢を見る。そこは桃源郷のような理想の喫茶店でした。出入り口には巨大な珈琲カップのオブジェと小便小僧がおり、オリジナルのロゴ入り伝票に創業当時の美学を感じます。

金沢にも古きよき喫茶店はいくつかありますけれど、どれも大人向けの静かな店でございますでしょ。かつて母につれられてお子さまランチを食べたのデパートの食堂のように、もしくはお父さんが「お母さんにはナイショだよ」なんていって連れて行ってくれる、あの缶詰めのみかんの味も恋しい夢の喫茶店。ありそうでもう絶滅寸前なわけです。レトロ喫茶がいくら見直されて若者が巡礼に訪れようと、やはり現役で街の中で生きる店にはかなわないのです。

ちなみに曽我部さんは、椅子もテーブルもとっぱらった店内を、ギターを弾き弾きマイクもなしでウロウロ歌って歩いたそうです。

Life is peachy(らいふ・いず・ぴーちぃ)
石川県金沢市梅田町ロ28-3 TEL:076-257-1116

店名はたぶんkornの曲名から。ロックなのだ

見上げるとこげ茶の大きな梁がわたっている木造家屋。今はもう建て替えてしまったおじいちゃんの家を思い出す。あの頃天井は高かった。いちばん上はもう薄暗い闇になっていて恐かった。そしてこのカフェもおじいちゃんの家と同じく、青々とした田んぼのすぐとなりにある。真っ暗な山がそこまで迫っている。が、店内は広々と明るい。置かれたふぞろいの家具は、中古の風合いではなく、どれもよくデザインされたもの。プロジェクターの映像も華やか。郊外の若者があつまって田んぼのまん中につくったユートピアのよう。メニューも豊富なので確かに住めるかも。あ、そうだ、すごくおしゃれなペンションにすごくおしゃれなロビーがあったらこんな感じだ。駐車場完備。おそらく車以外のアクセス手段はなし。車社会の地方における新しい「道の駅」としてのカフェのあり方についてちょっと考えてみる。

純喫茶ローレンス
金沢109裏手 大きな看板が目印

37年前の5月5日創業だそうです

「コーヒーにいろいろおまけがついてくるらしい」という噂で以前から気になっていた、香林坊109裏の喫茶店。
古い教会っぽいインテリアに、ほこりをかぶった80年代のオーディオ、あふれる生花、そして小便小僧。フォークシンガーのような髪の長い女によって運ばれてきたアイスコーヒーを見て、私と同行の姉は声を出さずに笑った。コーヒーの横には、おかき2つ、チョコひとつ、クッキーひとつ、そして、朝でもないのにゆで卵。テーブルにドンと「食卓塩」。
姉いわく「10年たったら若王子」。これは、なかば道楽ではじめた風の喫茶店に、マスタアの趣味と生活がふりつもり、なんともいえん店になってしまうであろう、という意。京都・哲学の道に存在する、すでにいっちゃった喫茶店、「若王子」に由来する。
金沢ゆかりの作家、五木寛之氏も愛用だったとか。この人って中野の「クラシック」も通ってたんですよねえ。ひょっとして元祖カフェロジスト? 変な喫茶店マニア? (金沢、中野、W大文学部、私もいずれ蓮如に傾倒か)

※このサイトをご覧いただいているある方によると、このお店の髪の長いお姉さんは、占いもしてくれるそうです!
 

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