Special
Sunday Live「鳥は三日後の空に飛んでいった」 〜2006.6.17 at Karma 

 

 

: 

*「時の小鳥がくれたお話し」やまぐちめぐみ
2006.12/12(tue)〜31(sun)
open11:00〜24:00

冬のはじめの小さな個展
中野の小さな無国籍料理店カルマにて(DMより)

私の大好きなめぐさんの個展期間のある日に、
「中野ロマンティック同盟」のまさみちゃんが
ギタリストの
nagoさんとライブをやるというので、
「私もなんかやらせて」と乱入し、
ポエトリーリーディングで参加させていただきました。→

冬の、日曜の夜、
明日から仕事の、少しうらさびしい雰囲気を出したくて、
Sunday Liveと銘打ち、早めの時間にはじめました。
「鳥は三日後の空に飛んでいった」スペシャルワンプレートと、
おみやげの、めぐさんお手製お菓子つき!

 

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ただいま、リハーサル中!
こんなに小さなお店に、20人も入るのか…
主にまさみちゃんの部屋で今まで練習していたのだけれど、
狭い環境や音響の違いにまず苦闘
右から、急きょパーカッションで参加していただいたウニさん、masamiちゃん、
nagoさん、若きゲストギタリスト、おまつくん。

  uni/masami/nago


Set List

@Top of the world (naomi&goro またはカーペンターズ)
A3時の子守唄 (細野晴臣 またはAnn Sally)
Bこんにちは またあした (コトリンゴ)
〜poetry reading
「中野は鳥の巣」
「stand alone」
CFly me to the moon (Bart Howard)
DWhen you wish upon a star (traditional?)
E中央線 (the boom または矢野顕子)
〜MC (やまぐちめぐみさんの紹介)
〜poetry reading
「時とダンス」
Fみるくいろのきおく (masami/omatsu オリジナル)


夜のカルマ。ときどき中央線。もうすぐ車体の色がかわってしまう。当日はノロウィルスの猛威で予約しても来場しなかった方もいくらかいたので、座席はちょうど満席な感じでした。

 

カンニングノートとマイクを両方持って読まなくてはならないとは。にしても、目の前でみんなが肉団子シチューやら生春巻きやら食べてる前で空腹で詩を読むのは残酷な話だ

 


なんとサプライズで、めぐさんご紹介MCの時に私への誕生日ケーキが! まさみちゃんが気をきかせてくれたのでした。めぐさん、イベント準備でお忙しいところ本当にありがとうございます。ろうそく3本。「1本10歳です」

 


めぐさんは画家であり、カルマスタッフであり、ケーキ作家。これが私へのピンクのお誕生日ケーキ! めぐさんの焼き菓子「ココリ」シリーズはお客さんにも大人気で、テイクアウト続出。このケーキもみんなでつつきました。

 

詳細は、11月と12月のjournalにもいくらか書かれているので読んでみてくださいね。

楽器に本格的にあわせたポエトリーリーディングは私もはじめてだったし、
聴くみなさんもはじめての方が多かったとは思います。
が、反応は想像よりはるかに好評で、
「あの詩(というか散文なのですが)はどこかに掲載されていないのですか?」という質問をいただいたので、
以下、長いですが掲載したいと思います。

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●「中野は鳥の巣」

中野通りと永遠に平行線をたどるけやき通りを
世界中旅している恋人は「社会主義通り」と名づけた
朝、凝りをほぐすように首をかくんと後ろにかたむけると
このあたりの上空にはいつも鳥の群れが旋回している
それはもう、気持ち悪いほどたくさん
「NTT野方の電波に吸い寄せられてるんじゃないの」とまさみちゃんは言った
中野の主マルヤマイタロウは言った。警察大学校の跡地の中には
実は木がうんと繁っているから
鳥もたくさん住み着いてるんだって
そう、中野は鳥の巣

大阪のカフェマニア友達が言ってた
東京の中央線はインドにつながってるんだって!
その始発がカルマ
オレンジ色の電車は、もうすぐ銀色にラインが入った車体に変わってしまう
ガタゴトという音も、プォーンという音に変わってしまうんだろうか
でも私は夢に見る
オレンジ色の電車がガタゴトと
サンモールの上を空に向かって走るところを
中野は鳥の巣
私たちのあたまのうえの世界

永遠に交わることのないけやき通りに
時々鳥の死体がころがっている
旋回する群れに気を取られて頭をぐらつかせながら
あしたの朝も駅へと向かう
中野は鳥の巣

(回文   なかのなのかな)

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stand alone

引っ越しして一ヶ月、インターネットは繋がらなかった
スタンドアローン
そうつぶやいてみる

ウズベキスタンのおばあちゃんがつくったルームシューズを履いて
あたためた牛乳と薄切りにしたショウガ、そしてはちみつ
鼻歌くちずさんで時々少し踊ったりして
寒くて長い夜の季節をひとりですごすと決めたから

お部屋でクラウチングスタート

チャイの香りが
遠い大陸へつれていく
鋭く刺す少女の目は
冬の港町へ

灰色の空
私が育った日本海側の空
フードの向こうからふりかえる女の子は
ほおに当る雪がつめたくて
木のトグルがついたダッフルコートは
70年代
タイツの上にしましまのハイソックスを重ねばきした
カメラを向けても私はいつも不機嫌で
車の旅はたいくつで
小学校の制服は白のブラウスに黒のジャンパースカート
春がやってきても色素の薄い私の目はうまく開かず
入学式の写真はひどい顔をしている

七夕をすぎたら
星に願いを
叶いやすいんだってどこかできいた
地球が、半分、まわったけれど
まだ、間に合うかしら
中央線の上に輝くミルキーウェイ

鼻歌をくちずさんで時々少し踊ったりして
寒くて長い夜の季節をひとりですごすと決めたから
スタンドアローン

そうつぶやいてみる


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「時とダンス」

金魚が十年あまりの天寿を全うしたきょう
9ヶ月の甥ッコの泣き声で目がさめる
逆さに横たわる金魚の水槽の下で
笑う赤ん坊

知っていますか
時間の概念が理解できるのは、7、8歳になってからだって
5歳では「昨日」と「今日」と「明日」しかわからない
4歳のときは、過去は全て「きのう」になるのだって
かつて4歳だったり7歳だったりしたあなたやわたしよ

きっと7歳のある日、ゆうぐれをぼんやりながめながら
目が覚めるような週間を経験したのだろう
と思うけれど私は覚えていない
地球のあちこちで子どもたちが
時の流れに気づいた日のことなんて
そして大人になった今でも、
週末の幸せな約束があれば、恋人たちは年はとらないし
かばんの底につぶれたミルキーは
子供のころに見た記憶、それとも今

未来はまっくろ
今よりも張りを失った私の人型が
ぽかりと浮き上がっている
それ以外は
まっくろで何も見えない

時はながれるけれど
何もかわらずに
ただそこに在る
そんなひとなになりたくて
草原でダンスを
踊りましょう
時をかきまぜるように
くるくると輪を描いて

思いきったことをするわね
わらわれたりけなされたり
大人になっても覚悟をきめて
ほほえんで

かなしみ
悩み
突然のおとしあな
でも
これから出会うもの
これから生み出すものへの
希望

私が未来に生み出すものは
私を助け 
そして誰かによりそうのだろうか

しなやかに、時とダンスしながら

追い求めるものは、雑誌の中になんて、ありません

 

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